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2026

  • 2026-07-18
  • 2026-07-18

音楽家として生きる道を選んだジャスミン・マイラの誇りと苦悩に包まれた、示唆に富む新譜『Where Light Settles』

イギリス・リーズを拠点に活動する気鋭サックス奏者/作曲家、ジャスミン・マイラ(Jasmine Myra)による3作目のアルバム『Where Light Settles』。現代の英国ジャズを代表するレーベルであるゴンドワナ・レコード(Gondwana Records)から届けられた本作は、彼女のこれまでの路線を受け継ぎながら、より豊かなアンサンブルへと発展した意欲作だ。

  • 2026-07-17
  • 2026-07-15

目眩く魔術的超絶技巧のショーロ・ジャズ…世界を捉えたアミルトン・ヂ・オランダ 最新作『NOVA』

バンドリンに革命をもたらしたアミルトン・ヂ・オランダ(Hamilton de Holanda)率いるスーパートリオが、新作『NOVA』をリリースした。 本作は、2023年作『Flying Chicken』でショーロとジャズを超絶的な創造性で統合、唯一無二の“現代ブラジリアン・ジャズ”を提示し、そして『Live in NYC』(2025年)でラテングラミー賞の「最優秀ラテン・ジャズ/ジャズ・アルバム」を受賞したこのトリオの(現時点での)完成形であり、そして多数の才能ある国際的なコラボレーターの参加によって“究極形”とも思えるクオリティに到達した、恐るべき作品だ。

  • 2026-07-16
  • 2026-07-09

フナナーを守り伝え、世界へと広げるカーボベルデのバンド、Ferro Gaita 30周年を祝う新譜『Tokador DI Gaita』

カーボベルデの伝統的な舞踏音楽フナナーを代表するバンドであり、結成30周年を迎えるフェーロ・ガイタ(Ferro Gaita)が、約8年ぶりとなる新作アルバム『Tokador DI Gaita』をリリースした。結成当初から今も変わらないフェーロ(リズムを刻む鉄製のスクレイパー)とガイタ(ダイアトニック・アコーディオン)をサウンドの中心に据え、疾走感のある歌を歌う彼らの魅力は健在。2026年FIFA W杯での大躍進で世界から注目を浴びたカーボベルデが誇る、ひとつの文化の象徴としても注目したい作品だ。

  • 2026-07-14
  • 2026-07-15

ウルグアイの超絶ベーシスト、フランシスコ・ファトルーソ 強烈SFファンクな新譜『Galaxy 4133』

ウルグアイの作曲家/ベーシスト/プロデューサー、フランシスコ・ファトルーソ(Francisco Fattoruso)の新譜『Galaxy 4133』は、目の覚めるようなシンセ・ファンクが強烈な傑作だ。ウルグアイの伝統的なカンドンベの影響を受けたリズムに、マーカス・ミラー(Marcus Miller)を想起させる力強いスラップが縦横無尽に飛び交う。サウンドの軸にあるのはモーグ・シンセサイザー。アルバム・タイトルや収録曲名からも分かるように、近未来SF的な風情が漂う──確かにコンセプト自体は若干安直な印象も拭えないが、そうと分かっていても、この音楽はかっこいい。

  • 2026-07-13
  • 2026-07-13

イラン出身、ダブルネック・ギターの奇才マハン・ミララブ 言葉にできない想いを静かに描く新譜『Unspoken』

特注のダブルネック・ギター(フレットレスとフレッテッド)を用い、独自の音楽を表現するイラン出身のマハン・ミララブ(Mahan Mirarab)。彼が初めて名門ACTレーベルより発表した『Unspoken』(2026年)は、そのタイトルが示すように、彼自身に内在する言葉にできない数々の想い──望郷、喪失、沈黙、憤怒、そして希望など──が込められた精神的な深みのある作品だ。

  • 2026-07-12
  • 2026-07-04

米国、パレスチナ、キプロスの3人のミュージシャンによる祈りのジャム。『Ize Trio: Global Prayer』

バークリー・グローバル・ジャズ・インスティテュート(Berklee Global Jazz Institute)で出会った3人──米国出身のピアニストのチェイス・モリン(Chase Morrin)、キプロス出身の打楽器奏者ジョージ・ラーニス(George Lernis)、パレスチナ出身のチェロ奏者ナシーム・アラトラシュ(Naseem Alatrash)による新作アルバム『Ize Trio: Global Prayer』は、各地の伝統音楽を取り込みながらますますグローバルに多様化してゆく現代ジャズの中にあって、その独自性から一際興味の惹かれる作品だ。

  • 2026-07-11
  • 2026-07-02

旅の情景を描く、ダブルベース奏者アロン・ニアの初リーダー作『Names, Places』。多数の魅力的なゲストも参加

イスラエル出身、ニューヨークや欧州を拠点とするダブルベース奏者アロン・ニア(Alon Near)が、自身初のリーダー作となるアルバム『Names, Places』をリリースした。収録曲はすべて彼による作曲で、深い抒情性を湛えた楽曲群が素晴らしい。演奏にはトム・オレン(Tom Oren, p)、ガイ・モスコヴィッチ(Guy Moskovich, p)、オフリ・ネヘミヤ(Ofri Nehemya, ds)、ヨタム・シルバースタイン(Yotam Silberstein, g)、イタマール・ボロホフ(Itamar Borochov, tr)といった現代イスラエルジャズを代表する名手たちが多数参加し、聴きごたえのあるプレイをたっぷりと楽しませてくれる。

  • 2026-07-10
  • 2026-06-30

現代ジャズとヒップホップを繋ぐ、ショーン・江戸・モリソンのデビュー作『From Here on Out』

日本にルーツを持ち、英国スコットランド・グラスゴーを拠点とする鍵盤奏者/プロデューサー、ショーン・江戸・モリソン(Sean Edo Morrison)によるプロジェクト、ソネード(Sonedo)のデビューアルバム『From Here on Out』がリリースされた。本作にはジャズの即興性とヒップホップの構造性が同居し、現代的で豊かなインストゥルメンテーションが楽しめる優れた作品だ。

  • 2026-07-08
  • 2026-07-07

ブラジル、そしてラテン。ムニール・ホッスン、多色の世界を凝縮した悦びの音楽『MysticSamba』

ブラジル出身のベーシスト/ギタリスト/シンガーソングライターのムニール・ホッスン(Munir Hossn)の音楽には、いつも陽のように優しい暖かさがあり、希望と悦びの感情に満ちている。そしてその音楽は、スタジオ録音よりも、ライヴでより一層輝きを増すみたいだ。

  • 2026-07-07
  • 2026-07-07

現代最高の越境型ピアノトリオ EYM Trio、世界各地での“ノマド・セッション”集大成

フランスの人気ピアノトリオ、EYM Trio はこれまで世界中をツアーする合間に、訪れた街の街角で、海辺で、廃墟で、ときには火山の火口付近で、「ノマド・セッション」と彼らが呼ぶ屋外セッションを繰り広げてきた。2019年から続けられてきたこのプロジェクトの動画は、2026年7月現在で13本あり、それらはYouTubeの彼らの公式チャンネルで観ることができる。2026年7月にデジタル・リリースされた彼らの新作『NOMAD SESSIONS』は、そのノマド・セッションの集大成的なアルバムだ。

  • 2026-07-06
  • 2026-07-06

東南アジア随一のアーティスト、イシャナ・サラスヴァティが多様な音楽性で壮大に描く過去と彼女の現在地

クラシック音楽の高度な素養とポップ・ミュージックの表現力を兼ね備えた、東南アジア屈指の音楽家として知られるインドネシア出身のSSW/ピアニスト、イシャナ・サラスヴァティ(Isyana Sarasvati)が通算5枚目となるアルバム『EKLEKTIKO』をリリースした。クラシック、プログレ、ロック、ソウル、R&Bといった幅広い経験から繰り広げられる、非常にクオリティの高い作品だ。

  • 2026-07-04
  • 2026-07-04

カーボベルデの新世代歌手、クレミルダ・メディーナが歌い継ぐ“UNESCO無形文化遺産”、モルナ

1991年にカーボベルデ・サンヴィセンテ島のミンデロ(セザリア・エヴォラもミンデロ出身)に生まれた歌手クレミルダ・メディーナ(Cremilda Medina)の3枚目のスタジオ・アルバム『Lágrima』(2026年)は、モルナが本来持つ静謐な美しさを見つめ直した意欲作だ。伴奏はギターやカヴァキーニョなどの弦楽器を中心としたアコースティック編成に徹し、現代的な装飾を極力排することで、歌そのものが持つ豊かな情感を丁寧に浮かび上がらせている。

  • 2026-07-03
  • 2026-07-03

ヴァルダン・オヴセピアン&タチアナ・パーハ、再び。抽象的で詩的な高みにのぼるピアノと歌

以前よりデュオ活動を展開してきたアルメニア出身のピアニスト、ヴァルダン・オヴセピアン(Vardan Ovsepian)と、ブラジルの歌手タチアナ・パーハ(Tatiana Parra)が、再びタッグを組み新作『The Flight of the Hidden Heart』をリリースした。全曲が新曲となっており、二人のデュオの名義である「Fractal Limit」の新章を印象付ける作品となっている。

  • 2026-07-02
  • 2026-06-26

NYに生きるタル・マシアハ、その豊かな音楽の土壌に咲くソロ2nd『Who’s Around?』

イスラエル出身・ニューヨークを拠点とするギタリスト/ベーシスト/作曲家のタル・マシアハ(Tal Mashiach)のソロ第二弾『Who's Around?』がリリースされた。自身が所属する現代ジャズの最高峰ピアノトリオであるGTO Trio のメンバーはもちろん、世界各地から多様な音楽家を迎え、影響源の幅広さを窺わせる多彩なオリジナル楽曲によって鮮やかに彩られたアルバムだ。