幸せの色を持ったブラジル音楽×クラシック×ジャズ。ピアノとチェロの絶品デュオ新譜

André Mehmari & Rafael Cesario - Meu Brasil

André Mehmari & Rafael Cesario デュオ新作

ブラジルを代表するピアニスト、アンドレ・メマーリ(André Mehmari)とチェリスト、ハファエル・セザリオ(Rafael Cesario)のデュオ新作EP『Meu Brasil』は、前作よりも“ブラジルの音楽”にフォーカスした作品となった。

彼らの前作『Um Outro Adeus』はシューマンやシューベルト、ヴィヴァルディといった西洋古典音楽やエルネスト・ナザレーなどクラシカルな内容だったが、今作は全6曲がアンドレ・メマーリによる作曲で、ショーロやクラシックに影響を受けつつジャズの即興性をごく自然に取り入れている。

リズミカルでショーロの色合いの強い(1)「Abertura」、心静まるワルツ(2)「Valsa」、その名の通りブラジルの伝統的なリズム、バイアォンやマラカトゥをモチーフとした(3)「Baião Maracatú」、叙情的で艶のあるチェロのポルタメントも美しい(4)「Toada」、チェロのピチカートと抑揚のあるピアノが彼らの魅力を最大化する(5)「Choro Cancao」、再びブラジルの伝統的な音楽をモチーフとした(6)「Frevo」。どれも限りなく美しくそして印象深く、ピアノとチェロというデュオ編成の良さや、ブラジル音楽とクラシック、ジャズの融合が至高であることを改めて思い知らせてくれる。

ブラジルらしい旋律とリズムを持った(6)「Frevo」

余談だが、ジャケットの絵はメマーリがアレシャンドリ・アンドレス(Andre Mehmari)とベルナルド・マラニャォン(Bernardo Maranhao)と録音した傑作「Juá」のMVで使われた素材の再利用のようだ。

André Mehmari – piano, harpsichord
Rafael Cesario – cello

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